ORPXとは
ORPXシステムは、当社が独自開発したFAシステム構築支援ソフト(SCADA)です。汎用パーソナルコンピュータ(PC)と汎用シーケンサ(PLC)で構成されています。複数のPCでデータの共有を行なうことにより高信頼性を実現し、プラントの運転・監視・制御が行なえるパソコンDCSとして幅広い分野でご利用いただけます。
システムデータの作成はユーザーでも行う事ができ、作成されたシステムデータはシステムが稼働中でも変更できます。 また、オプションとしてファジィ制御を組み込むことで、熟練オペレータの操作と同等なプラントの運転が実現できます。
様々なプラントに対応した監視システムの構築を支援します
安定したコンピュータ監視システム
ネットワーク上に監視操作用の汎用コンピュータが2台以上であれば、24時間稼動で1台が故障した場合でも残りのコンピュータがバックアップし、監視操作に支障をきたしません。
プラント運転状態の把握
設備イメージのグラフィックフロー画面によるプラント全体の運転状況が把握できます。
プラント操業データ収集管理
プラントの操業データを収集し、帳票にまとめて出力管理できます。
プラント監視業務の省力化
プラント設備の状態を一括監視できるので現場での常時監視要員が不要になります。
プラントの増設および変更の対応
簡単なシステム構築ツールを使用してお客様で監視画面やプロセス信号の追加変更が可能です。
システム構成
システム構成例
ORPXのシステムは、図の構成に示すネットワークによる接続により構成いたします。
本システムでは、各監視操作用PCでシステムデータを共有しています。
このためデータサーバとしてのPCを設置する必要はありません。
また、プラント操業に影響を及ぼす事が無い様に、最低一台のPCが稼動していれば、システムダウンが起こらないフェールセーフとなっています。
ユーザー監視操作画面
お客様の設備に合わせた、自由な監視操作画面を作成・表示できます。
お客様の設備フローに応じた画面を表示し、各プロセスのアナログデータ、操業上の設定値および機器の運転状態を監視します。 なお、画面の内容は、当社作画ツールによりお客様のニーズに応じて自由に設計できます。
トレンド監視画面
リアルタイムトレンド
現在の温度、圧力、重量等のアナログデータの動向をリアルタイム(最小リフレッシュ周期1秒)にて詳細情報を監視できます。
リアルタイムトレンドではシステムタグより120点任意に登録できます。トレンド登録された120点のタグデータより画面毎に6点表示でき、20画面登録できます。 また、表示周期はデータ読み込み周期、1分および5分より指定できます。
また、下図赤枠のように縮小表示を可能とし、他の監視操作画面上に縮小表示したトレンドを表示でき、プラントの運転状況と併せた監視が可能となります。
ヒストリカルトレンド
過去の温度、圧力、重量等のアナログデータの動向を調査できます。 トレンド表示されたデータをマウスでクリックするとその時点のセンサー値を読み取ることができます。
あらかじめ登録された120点のタグデータを1~60分周期で表示できます。表示点数は画面毎に6点で20画面登録できます。 また、カーソル移動によりトレンドグラフ上で数値確認ができます。
履歴管理
履歴表示
過去に発生したプラントの警報、および本システムで行った操作の履歴を一覧表示します。この情報により、故障状況の調査、運転操作の履歴調査が行えます。 また、下部ボタンから、各種別毎の履歴表示の切り替えが行えます。
警報監視
現在プラントで発生している警報情報を発生時刻順に一覧表示します。 この情報により、現在のプラントの警報発生状況が一目で把握できます。
各種制御設定
PID制御
最大32ループ/PLCまでのPID制御を組込めます。チューニングは各種警報設定や制御ループのパラメータがトレンドグラフで確認しながら調整が可能です。
帳票出力
収集と編集
過去10日間の日報データの収集および編集を行います。
自動出力
1日の締め時刻に帳票用プリンターへ自動プリントアウトします。
印刷フォーム
Microsoft社 MS-Excelにてお客様に応じた帳票出力が可能です。
画面ハードコピー
全ての画面は、画面印刷ボタンでハードコピープリンターにて印刷できます。
ファジィ制御(オプション)
ファジィ制御とは
ファジィ制御はファジィ理論の応用分野として発展し、日本での成功事例は著しく増加しています。 ファジィ制御の概念は、プロセスの多くを情報を見て、その運転経験に基づき予測判断し、いくつかの操作を行う熟練オペレータと似ています。このため、多変数入出力制御系、無駄時間系などのプロセス制御に効果があります。
- ■ファジィ制御は、プロセスの状態変位レベルに応じたファジィ制御を動作させるため、最大16の状態変位に対応できます。
- ■ファジィ制御ルールで定義される入出力データは、過去4回前の制御周期までのデータが保存されるため、過去のデータの挙動が把握できます。
- ■入出力データ間の演算結果を、制御変数として取り扱うことができます。
- ■メンバシップ函数は、釣り鐘型、三角形型の選択が可能です。
- ■推論結果は位置型と速度型の選択が可能です。
標準仕様
入出力仕様
- 数値タグ
- 最大10,000タグ(入出力、内部含む)
- デジタルタグ
- 最大30,000タグ(入出力、内部含む)
- 伝送方式
- イーサネット(TCP/IP)
- PC接続台数
- 6台(操作監視5台、データストレージ1台)
- PLC接続台数
- 5台(イーサネット上)
- 操作方法
- キーボード、マウス及びタッチパネル
主な機能仕様
- 操作・監視
-
画面数:最大20画面
表示エリアサイズ:1896×855ドット
表示色:20色 - 計器
-
ワンポイント計器
計器種別:
調節計、指示計、指示設定器、設定器
制御モード、目標値、操作量などが設定変更可 - 特殊演算加工
-
条件判定及び数値演算
IFの数:511
算術演算子:+-*/^
比較演算子:== != >= <= <>
関係演算子:or and eor
単行演算子:not
移動平均演算子:moveave - リアルタイムトレンド
-
画面数:6タグ/画面×20画面
表示周期:取込周期/1分/5分
保存周期:表示周期1分で15時間
登録タグ:最大120タグ - ヒストリカルトレンド
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画面数:6タグ/画面×20画面
表示周期:1分
保存周期:1分周期で2ヶ月
登録タグ:最大120タグ - 操業履歴
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表示内容:警報の発生、危機の運転/停止、制御モードの切替、設定変更などの操業状態の履歴
履歴件数:2000件 - アラームサマリ
- 表示項目:発生中の警報を200件表示
- 帳票
- 印字フォーマットはEXCELで作成
- DDC制御
-
制御ループ:
PLCで処理
PLC毎で最大32ループ
PID、ギャップ付PID - ファジィ制御
-
ルール数:
最大16種類、オンラインで1種類選択
出力値推論には重み付け平均化法
動作環境
- 開発ユーティリティソフト
- Office2003 Professional、Office2013 Professional
- OS
- Windows XP、Windows 7 32bit
- 解像度
- 1920×1080
(注)WindowsXP/7、Office2003/2013 Professionalは、米国Microsoft社の商標登録です。