東京支店顧問 池田 美津留
今回の【月初のご挨拶】を書くにあたり、これまでのご挨拶の題材が何であったかを振り返ってみたところ、9回中4回が本に纏わることでした。また【私の一言】でも本をテーマにした記事が多いことが分かりました。そこで今回も最近読んだ本を取り上げて書くことにしてみます。
■「大切なことに気づく 365日名言の旅」 ライツ社 編
・毎日その日が誕生日であった歴史上の人物のエピソードを記載。
・自分の誕生日は誰と同じであり、どんな歴史があったかを知ることができます。
・よく今日は何の日という問いかけがありますが、今日は誰の誕生日かを知るのも楽しい
時間です。
■「知的な老い方」 外山滋比古 著
・名著「思考の整理学」を書いた外山さんの一冊。
・偏屈・天の邪鬼・へそ曲がりを自認する著者ですが、年を重ねてなお先見的・活動的な
感性の持ち主であったことが理解できます。
・私にとってこれからの歩み方に、大いなる教示を得ることが出来ました。
■「エピクロスの処方箋」 夏川草介 著
・夏川さんは現役のお医者さんで、これまで何冊もものしておられます。
・医学にとって大切なものは医術以上に哲学であることをテーマに書かれたものです。
・特に死生観の面が強調された一冊で、何かと世知辛い今の時代において、人に対する接し方を強く考えさせられました。
■「室生春秋」 前田真三 著・撮
・写真家 前田真三さんの写真集。
・私がセメントに入社してまだ青二才のころお付き合いした鋳物メーカの社長さんが、一時名刺の裏面に作品を印刷するほど、前田 さんを大変ご贔屓にしていたことを思い出しました。
・この写真集はただ観ているだけで静謐な心持ちになれます。
■「私のイエス」 遠藤周作 著
・狐狸庵先生(このネーミングを知っている人も少なくなりました)若かりし頃の著作。
・狐狸庵シリーズ以外にも、敬虔なクリスチャン(カトリック)の著者には、キリスト教を題材にした作品が多数あります。
・本書は狐狸庵先生がキリストの生涯を、一部独自の解釈を試みながら書き進めていて、大変興味深く読めました。
■「ガラスの地球を救え 21世紀の君たちへ」 手塚治虫 著
・豊島区にある「トキワ荘マンガミュージアム」を訪れた時に購入したもの。
・その折にみた1980年代の講演フィルムで、手塚さんはこの地球の行く末や子供達の将来を深く案じておりました。
・「手塚治虫は漫画家・医学修了者である前に、科学者である」と評されることがありますが、まさにそのことを彷彿とさせる一冊です。
■「鉄腕アトムを救った男」 巽尚之 著
・副題に手塚治虫と大阪商人 『どついたれ』友情物語とあります。
・当社で技術部長をおやりになった永田肇さんと奥様に、昨年お会いすることがあり
ました。その折私がかつて一献したことのある阪急宝塚線岡町は、手塚治虫さんに縁が深い場所と申し上げたところ、ご夫妻のご結婚披露宴の司会が巽さんであったこと、
確か手塚治虫さんに関わる著作があると教えていただき購入した一冊です。真に不思議なご縁を感じた次第です。
・産経新聞勤務時代の著作ですが、巽さんの経歴から学卒後最初に入社したのは、住友セメントであった(しかも永田さんの同期入社)のではないかと、推察しています。
・経営手腕のない手塚さんの窮地を救った男は、アップリカの創業者 葛西健三氏です。葛西さんは若い時から名経営者でありましたが、その心は胆が据わっていたことからきていたためだと、大いに勉強になりました。
とこのように書き連ねて改めて思うことは、本は紙で読むに限るということです。読み進めながら 或いは 今回のように読後暫くしてから、さてどこにどう書いてあったか等を振り返るときに、ページをパラパラとめくりながら探してみるのも楽しいものです。最近は眼の力が衰え脳の力も劣化しているので、以前ほどスピーディに長時間の読書が出来なくなりました。それでも知性・理性の維持向上に向け今後も紙で読書を続け、潤いのある日々を送りたいと感じております。
ご安全に!
